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2022年度2学期第9回 アートとイラスト | ラーニングサポート室‐LSO|北海道大学大学院教育推進機構
ラーニングサポート室‐LSO|北海道大学大学院教育推進機構

活動報告詳細

Activity Report Details

2022年度2学期第9回 アートとイラスト

英語コミュニケーション

2022-12-14

 2022年度第二学期の第9回の報告です。今回はゲストのRさんによる特別回でした。参加してくれた学生は5名で、テーマは「アート観とイラストアーティストとしての生活」でした。

 アジア系のアメリカ人として、西海岸のカリフォルニア生まれ育ったルーツを持つRさんは、現在では東海岸のニューヨークに住んでいて、イラストアーティストとして活躍しています。彼は大学時代から現在までの十数年の芸術活動と、それらの活動を通しての芸術への見方の変化を語ってくれました。

 Rさんによれば、彼は大学時代で絵を描くことを専攻にして、本格的に芸術家を目指していましたが、勉強し続ければ続けるほど、考えの変化が生まれたそうです。理由は、漫画の世界とイラストと共に育った彼は、大学の芸術の勉強から、本物の芸術はポップカルチャーとしての漫画やイラストと違うものを意識し始めたことでした。ポップカルチャーを創造し売れるアーティストを目指すRさんは、大学のどうしようもなくて迷っていた時期に、ストレスを発散するために、俳優の道を選びました。彼の話によると、イラストアーティストでも、俳優でも、共通点はアイディアを生産するようなクリエーターであるそうです。そして、何年かの俳優の仕事をやってから、Rさんはカルフォルニアからニューヨークに引っ越して、新たな生活と夢を追いかけるために、ニューヨークでイラストアーティストとしてたくさんのプロジェクトに携わっているようです。

 Rさんからの素晴らしい発表を聞いた後で、皆さんは興が尽きないまま、Q&Aに進みました。Gさんの質問は「なぜ絵を描く本物の芸術の道を選ばなかったのですか」で、Rさんの答えは「本物の芸術家は自分の絵をギャラリーで展示することは一般的ですが、そのプロセスの中で、あなたは自分自身をよく理解して、常に自分自身を売り込む必要があるので、それはクリエーターではないとのことです。自分の目指すことはそれではないから、絵を描くより、よくストーリーボードやイラストを描いていました。理由は絵よりは物語性が好きなので、俳優を選んだ理由もそこにあるからです。」でした。

 続いて、皆さんは物語を巡って、少し討論しました。結論としては、物語ということは映画や音楽や漫画に限るべきではない、生活のあらゆるところにあるのです。その結論を聞いたRさんは、現在の活動をもう一回真剣に考え直す必要があると言ってくれました。原因は、Rさんは現在他人の発注を受けて、イラストを描いていますが、自分のオリジナルのストーリーや物語作りはやっていないことです。また、物語作りという話題をきっかけに、Rさんは自分が大好きで尊敬している鳥山明(ドラゴンボールの作家)のストーリーテリングのやり方を語り始めました。彼によると、鳥山明は意味深くて哲学のようなストーリーテリングを避けて、皆さんがわかりやすいような語り方を用いて、漫画の物語を作っただけではなくて、様々な所からリファレンス(ドラゴンボールの原型は中国の古典小説『西遊記』)を取って、誰かでも受け入れやすい人物と物語を成功に作り出したので、それはクリエーターの皆さんが目指すべきことだとRさんはそう思っています。

 また、「好きなジャンルや自分のレファレンスは何ですか」と聞かれると、Rさんの答えは「Sci-Fiが大好きですが、実際にはそれらのファンタジーのストーリーも現実の生活に参考して、インスピレーションが湧いたわけで、自分がイラストを描いている時に、常に周りの世界を見ながら、ものを作ることです。」でした。

 本日のイベントは本当に楽しかったと思っています。皆さんは英語の母国語者からたくさんのイラストに関する専門用語を勉強することができました。難しい英語ですが、英語を上達するために、このような刺激は必要だと考えられます。また、ゲストイベントをやりたいと思っています。(崔鵬)

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